「アクセントの法則」*5を読む

まだ途中なんだが、面白い。〈興味深い〉という意味と〈笑える〉という意味の両方。
〈雰囲気〉を〈フンイキ〉ではなく〈フインキ〉と発音するやからが増えているわけなんかも、実に明解/納得もんである。それに、例としてあげる言葉の選び方がいい。
[重音節+軽音節]または[重音節+重音節]は安定した構造を作り出す。赤ちゃん言葉(母親言葉)のほとんどがいずれかの音節構造を持つ。前者の例として「じいじ」「まんま」など、後者の例として「ぽんぽん」「こんこん」などがある。「じじ」(軽音節+軽音節)から「じいじ」という[重音節+軽音節]の構造は作り出すが、「じじい」という[軽音節+重音節]の構造は作らない。とやっておいて、「じじい」タイプの音節構造を「ぽんぽん」タイプや「じいじ」タイプに変える傾向も見られる、とくる。*1
[軽音節+重音節]タイプといわれるより、こっちのほうがうんとわかりやすい。
また、同じ「式」という語でも、意味の違いによって異なるアクセントの複合語を作り出す。「卒業式」のように「儀式」の意味では起伏式、「荻野式」のように「方式」の意味では平板式になる。
これもわざわざ「荻野式」を選ばなくてもよかろうに、と思うのだが、それを選ぶところがエライとも思う。ちなみに荻野式避妊法を簡便にしたものを「オギノ式」避妊法と言うそうです。
※イタリックの部分は、ちゃんとした引用ではなく、筆者が省略したり言いかえたりまとめたりした引用です。ですから、解釈の誤りがあるかもしれません。

*1:例:女房(にょぼう→にょうぼう)、気風(きふう→きっぷ)