地球は宇宙の孤島 ★★★★★

文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上)

文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上)

南の島。強烈な日差しを反射する砂の白さ、真っ青な空とエメラルドグリーンの海。椰子の木の濃い影。のんびりした印象のある珊瑚礁の島だが、じつは苛酷な環境だった。
隣の島まで1000km以上(ポリネシア人の帆走カヌーで4〜5日くらいの距離)もある絶海の孤島で、いつ来るのかわからない船を待つ気分はどんなだったろう。生活に必要なものが入ってこず、人口もどんどん減っていって、ほんの20人ほどで100年も暮らすなんて。自分の島には、船を作るようなまともな木はない。自分たちで船を作って脱出することはできないのだ。
そして、いつも、たいていは殺し合いになる、殺し合うのは殺して肉を食うためである。
過酷なのは、もちろん南の島だけではない。
材木や燃料をとるために、また農地を作るために、森を切りひらく。すると、はじめは、材木や燃料が足らなくなる。そのうち、森を失ったことにより、表土が流出し、農地も失われ、作物も得られなくなる。これは、かつてグリーンランドで起きたことであるだけでなく、いま地球規模で起きていることではないのか。
皆が飢えているとき、ほんの一握りの者だけがぬくぬくと暮らしていたらどうなるのか。著者はグリーンランドノルウェー人入植地の最後を想像し、豊かな国に貧しい国から移民が押し寄せる現状を重ね合わせる。
まあ、上巻はそんなところ。
幸か不幸か、予約していた「ラビリンス 下」(ケイト・モス)が届いていたので、それを借りて、「文明崩壊 下」は予約しようとしたら、
「当館所蔵の本が貸し出し中でなく、当館に現時点で存在するので、予約はできない」
というようなことを言われる。
「じゃあ、こんど来たとき借りるでいいわ」
と言うと、
「それなら、まだ5冊借りれるので、きょう借りてください」
と司書のおじさん。そこで、
「きょう借りてっても、もう1冊読むのがあって、読めれぇへん」
と俺。すると、
「それなら継続すればよい」
とのこと。
「でも、誰かが予約入れとったら継続できんでしょう」
と俺が返すと、
「こんど来たとき、誰かが借りとったら借りれえへんよ」
と返され、それもそうだなあと納得し、
「じゃ、がんばって読みます」
といって「下」も借りてきた。読めるかどうか、大いに疑問です。