「虹を追いかける男」佐川 光晴(著)★★★☆☆

虹を追いかける男 (双葉文庫)

虹を追いかける男 (双葉文庫)

昨日が返却期限だった。ということは、借りたのは12月1日か。
このまえ録画したNHKスペシャルリーマン予想のを見て、「あれ?まえに見たやつ(上の子に見せたかったやつ)とちがうぞ」と思い(それはそれで上の子に見せたくなるようなものだったが)、見終わったあと調べてみると、まえ見たやつはポアンカレ予想のやつで、それが本になっていて、amazonのカスタマレビューではまたまたなかなか好評なんで、図書館で予約しようとしてサイトにログインしたら、[返却してない資料がある]というのが出てきて、びっくりこいて確認したら、そういうことだったのだった。
で、あせって、読み残してたケツの方をいそいで読みきって、返しにいってきた、というわけ。まえに予約しておいた「決壊」(平野啓一郎)がもうだいぶまえに図書館にとどいていて、その取り置き期限が切れそうだったので、12月8日に借りてきたのだ。そうしたら、そっちの方が読みたくなっちゃって(ずーっとまえから読みたくて予約してたのがヨーヤク手に入ったわけだから)、読みだしたらわりと面白くて、途中読みのままになっていたのである。
まえに「牛を屠る」(「牛を屠る」佐川 光晴(著)★★★★★ - 主夫の生活)というのを読んで、面白かったので、それで、その本のあとがきかなんかで紹介されてた表題作を読みたくて借りたんだけど、やはりそのあとがきかなんかで紹介されてた「生活の設計」という作品も入っていて「ラッキー」って思ったのだった。「生活の設計」の方は、「牛を屠る」によると、「牛を屠る」経験をもとにした小説だということだったので、「まあええか」と思っていたのだが。
どうも、俺は、この人の文章が好きみたいだ。というか、よく似ている。理屈っぽいところ。どうでもいいようなことに理屈をこねるところ。故意にやってるんじゃないかと思われるような長い文章を用いるところ。文章だけでなくって、汗かきなところ。そして、毎日家事をこなしているところ。それがまた、わりと得意で、しかもわりと好きだというところ。まあ、俺は、専業だけど。
ところが、表題作(2作入っていてこっちのほうがあと)の途中で、作中の人の紀行文みたいのが出てきて、それがかったるいなあと思っているころに「決壊」が来ちまったんで、しょうがないよな。
まあ、でも、ほどほどに面白かったよ。なんか読みやすいしね。とはいうものの、これ以上読もうという気は、あんまりしないな。