『シンセミア』阿部和重(著)★★★★☆

シンセミア(上)

シンセミア(上)

シンセミア(下)

シンセミア(下)

妻や子どもたちには読ませれんような内容だ。文学くさい言葉がたくさんあって鼻につくが、それを帳消しにしてあまりあるお話の面白さ。上下巻あわせて800ページ超なのに、だれるところがなく、ぎっしり中身がつまってる感じ。
まえに読んだ『ピストルズ』と同じ街が舞台。登場人物もいくらか重なっている。『ピストルズ』のほうが続編のような感じ。俺はそちらを先に読んでしまったのだが、「ああ、あれはこういうことだったのか」と背景がいろいろわかってきて、それはそれでおもしろかった。
出てくるやつが悪いやつばっかり。このまえ読んだ『小暮写眞館』(宮部みゆき)と正反対だ。
表現ではなく内容があまりにひどいのでマイナス1の4つとした。