「ゲームの名は誘拐」*2

「恐怖の存在」(マイクル・クライトン)を読み終え、妻が借りてほんの2日ほどで読み終えていたこの本が手元にあったので、俺も読んでみむとて読むなり。
http://d.hatena.ne.jp/masatec/20060907/p3で「そのへんのミステリ」と書いたとき、俺の頭にあったのは、実はこの東野圭吾のことである。彼の本はそれ以前に「放課後」しか読んだことないが、何も残らなかったという点が非常に印象に残っている。と書いて、「放課後」に関するエントリを検索http://d.hatena.ne.jp/masatec/searchdiary?word=%ca%fc%b2%dd%b8%e5して気づいた。なんともう1冊「殺人の門」というのも読んでいるではないか。これなんざ、内容は言うに及ばず、読んだことすら覚えていない。
デンソーだかガイシだかの、とてもなじみのある会社出身ということで(今まさに今も妻はデンソーの体育館にいっている)、なにやら漠然とした親近感を抱いていたが、まあそれだけだな。この本も例にもれず、面白いけど何も残らない。トリックはあるけどトリックしかない。しかし、それだけでは何も残らないのだ。やはり、読者の常識をひっくり返すような、そういう考え方とか知識のようなものが包含されていないと、たぶん何も残らないのだと思う。