「結婚のアマチュア」(アン・タイラー)を読み終える

うーん、やっぱりアン・タイラーはいいな。「アン・タイラーに全部」、って、なんのこっちゃ?
自分とは違うけど同じようなところもある人の、自分のとは違うけど自分にも起こりうる人生の、日常的なあれこれ。こまかいこまかい。女性的だな、と思う。ちょっと嘉門達夫流の、人間観察系お笑いに通じるところがあるかも。
だからなんだといわれても困ります。起承転結も、でっかい山場も、最後のどんでん返しもないけれど、読んでいて面白い。どこまでも日常生活。そりゃ、いくつか事件はあるけど、そういうのも、みんな人生という本の1ページに過ぎないんだよね。遠くから見ればどれも同じ紙でできたただのページで、ほかのページとかわりない。そういう事件がきっかけで人生がすっかり変わっちゃったとしても、変わっちゃったそこにあるのもやはり日生活なんだから。
やっぱりいいですわ。と、また別のアン・タイラーを読みたくなっている私でした。

結婚のアマチュア (文春文庫)

結婚のアマチュア (文春文庫)