スキーは修行

ロープウェイ乗り場でマイナス8度。途中で風にあおられゴンドラが大きく揺れる。飛行機で揺れるのよりも怖い。飛行機なら地面に落ちるまでかなり余裕があるが、ロープウェイではすぐだからな。
下の子は、はじめ、まだ勘を取り戻してなくて、1本目は下りてくるのに時間がかかった。まあ、何しろロープウェイで一気に(といってもそれなりの時間はかかる)2150m地点まで行くので、たしかに距離もあるのだが(最後のほうは斜度もたらたらだし)。途中で「強風のためゴンドラの運転を休止する」とアナウンスが入る。だから以降は吹きっさらしの寒いリフトだ。リフトに乗っていると、ときどき雪と強風に襲われる。思わず手に力が入る。
天候が悪いので、きっとレストランも混むだろうと、2本やっただけで早めの昼飯にする。
昼飯のあとは第3リフトも休止となり、稼動しているのはリフト2本だけになる。普通、リフトに乗っている間は寒くても、滑り出せばあったまる。しかし、今日は滑っても暖まらないどころか、〔部分的には〕余計に寒くなるのだ。そんなわけで、ふたたび休憩。俺はそれで30〜40分ほど寝る。
帰りも心配だ、ということで、あと1本だけ滑って帰ろう、ということになった(このときには第3リフトが復活して、ゴンドラと同じ地点までいけるようになっていた)。ところが、吹雪のため、視界が最悪。ということで、林道を降りてくることにしたのだが、途中でものすごい吹雪の塊に遭遇し、あたりが真っ白に、否それを通り越して薄暗くなるほどになって何も見えなくなり、子どもたちを停止させしゃがんでそれが過ぎ去るのを待った。口を大きく開けると、凍りついたひげがバリバリと鳴った。