上の子を下宿に送る

こっちで自転車を買ってそれで下宿に帰る予定だった。そして、たしかにこっちで自転車を買った。しかし、行程に不明な点が多く季節的にも不安が多く、諸般の事情を鑑みて、それは相当に困難であると判断した。輪行袋を買ってそれに入れ高速バスに手荷物として持ち込むというのも考えたが、輪行袋を買う資金的余裕がない。
そこでおれがミラバンMV660に自転車と上の子を乗せていくことにした。東京まで下道でいくというのは、四半世紀来の懸案だったのだ。
AUTOBIANCHI A112 を買った年だったと思う。だから1987年だ。おれはK氏をさそって下道で東京にいこうとしたのだが、K氏が「高速使おうぜ高速使おうぜ」と言うので、付きあわせた手前それにしたがってしまった。帰りは下道で、と途中までは行ったのだが、渋滞もひどくて、K氏の提言でやはりまだ神奈川県ぐらいから高速に乗ってしまった。
それが、今回、ようやく成就したのだった。
箱根を、子どもは自転車で、俺は660cc5速MT145R12タイヤでブイブイ、走るという目的もあった。富士見平ドライブインの駐車場をお借りして自転車を下ろし、子どもはそこから自転車で峠を越えた。元箱根でいちど待ち合わせて、そこからは1号線が大きく北に迂回しているので、旧東海道(現県道732号)を通った。俺も旧街道を通って、湯本のセブンイレブンでピックアップ。
旧東海道はふもとの方では道がほそくなって、わが家のまえの旧東海道と雰囲気がすこし似ていた。それにしても、あれがずーっとつながってこれになってるってのは、ちょっと感慨ぶかい。
子どもを下ろしてからは同乗者がいないので、俺は十分運転を楽しめた。タイヤが普段の1年分ぐらい減ったんじゃないか。そのうちオイルの焦げる匂いがしてきた。下宿につくまで匂いがして、すこし心配になった。旧街道に入ってからは前にのろい川崎ナンバーがいてくれたので、おかげで安全運転ができました。なので、湯本のセブンイレブンについたのは、自転車の子どもとほとんど時間差なかったよ。
何度かの休憩や、自転車を待つ時間も含め、10時間ぐらいかなあ、と思って6時45分ぐらいに家を出たけど、実際は10時間半ぐらいかかったな。渋滞はほとんどなかったよ。小田原あたりでちょっとのろのろしてたかな。
はやめに夕飯くって、渋滞を避けるためと体の疲れをとるため2〜3時間眠ろうと思ったんだけど、なんか眠れず、たいして渋滞もしなさそうだったので、8時15分ぐらいに下宿をでた。
帰りは、箱根新道を通ったよ。真っ暗で怖かったけど、それはそれで楽しかった。元箱根あたりは霧が出てたなあ。
掛川の道の駅で寝て、朝方妻のメールで起こされて活動再開。普通に、朝、家についちゃったよ。帰りも渋滞はなかったといっていいだろうね。今日は土曜日だしね。
まあ、下道といっても1号はほとんどバイパス化されてて、信号がところどころあるだけで、速度的には高速とかわらないよね、ということはないが、亜高速という感じみんな飛ばす飛ばす。そのかわり、町並みとか人通りとか、そういう風情はなくなっちゃったよね。それでもまだ、いくつか街中を通る箇所があって、そういうところは信号も多くてたしかにのろのろになるけど、かわった建物とかおもしろい看板とかへんなオッサンとか、そういうのを見つける楽しみがあるわなあ。
家に帰って計算してみてびっくりした。今回、前日に給油して、当日、向こうに到着少し前に補給した(横浜市内だったけど144円/リッター。いつも入れるところより安かったよ)ので、かなり有利な条件ではあるけど、燃費はなんと約25.5km/リッター。過去最高。カタログデータ(23.5km/リッター)よりいいよ。箱根であんなにエンジンぶん回したのにねえ。