『横道世之介』 吉田修一(著)★★★★★

横道世之介

横道世之介

おもしろかった。土曜日の午後かりてきて、もう読み終わってしまった。ゆうべ、めずらしく夕食後ソファで読む気になって、気づいたら10時だった。眠くならなかった。もうこんな時間か、とベッドに入って、つづきを読むが、それでも眠くならなかった。眠くはならなかったが、腕と目が疲れたので眠ることにした。
たしかにかなり笑えた(そしてすこし泣けた)が、おもしろいとはそう意味ではない。かといってどういう意味かと問われても困るのだが、まあ眠くならずにどんどん読める、ということの原因みたいなものである。
青春小説である。しかし、いま青春真っ最中という人が読んでおもしろいかというと、それはわからない。主人公「横道世之介」はおれたちより10歳ぐらい若い世代だと思うが、そういうオッチャン入門者およびそれ以上の人なら、きっとおもしろく読めると思う。