『クリスマスのフロスト』R.D.ウィングフィールド(著)芹澤恵(訳)★★★★☆

クリスマスのフロスト (創元推理文庫)

クリスマスのフロスト (創元推理文庫)

『クリスマスのフロスト』とはクリスマスの日におりた霜のことではない。[フロスト]はコーンフレークにまぶしてある砂糖のことでもなく、主人公の名前。あるいはそのあたり、なにかしら関係があるのかもしれない。
おもしろかった。ところどころ結構大きな声で笑えるだけでなく、お話もチャキチャキしていてあきさせない。訳者のあとがきを読むと、作者はTVなどの脚本家もやっているようで、なるほどそう言われれば構成が(とくにアメリカの−作者の仕事場であるイギリスのドラマはわからないが)テレビ的かも。邪魔なレトリックや[心のなかのひとりごと]がないのも納得。そして、おれはそういうのが好きだ。
だが、やっぱり、感動がないので、は4つどまりだな。
本の中でやたらみなさんタバコを吸ってらっしゃるけど、本国でのCopyrightを見たら1984年。たしかに、まだそういう時代だったな。おれをふくめて。