『宇宙はなんで出来ているのか』村山斉(著)★★★★☆

宇宙は何でできているのか (幻冬舎新書)

宇宙は何でできているのか (幻冬舎新書)

確かにわかりやすく書いてあるのだが、内容がわかりにくいのでわからない。
ただ、《10次元の宇宙》というのはなんとなくわかった気がしたな。たとえば、ある点を定義するのにx軸、y軸、z軸方向の値だけでは不十分で、時間軸上の値が必要である。それと同じように、ホントはもっとほかに知らない変数というか属性がいっぱいあって、それらを決めてやらないとちゃんと定義したことにならないってことなのかなって。とにかく、都合がわるくなると[バリオン数]とか[ストレンジネス]とか[色荷]とか、[パリティ]とか、いろんな保存量がどんどん出てきちゃう世界だからね。
あと、《暗黒物質》とか《暗黒エネルギー》というのも。「暗黒」と言われると「ドキッ」っとしちゃうけど、ようするに「ようわからん」という意味なんだよね。
それにしても南部さんという人は、《色荷》だとか《自発的対称性の破れ》だとか、とんでもないことをいろいろ考えだす人だな。
とにかく、素粒子物理学者というのは、いい意味でキチガイ科学者だわ。10-15メートルよりもはるかに小さいもののために、山手線ほどもある装置をつくったり、何万トンものキチガイみたいに純粋な水を貯めこんだり。