パズル・パレス (ダン・ブラウン) ★★★★☆

パズル・パレス (上)

パズル・パレス (上)

パズル・パレス (下)

パズル・パレス (下)

いちばん近い緑図書館ではなく、天白図書館(マンガ本が充実してるからということで上の子のお気に入りなのだ)へ上の子に付き合っていったおり、失われた宇宙の旅 2001 (アーサー・C.クラーク)★★★★★ - 主夫の生活とともに目にして、せっかく遠いところまでいったのだからと借りてきた。「失われた宇宙の旅 2001」のほうから読み始めたのだが、それがちっとも読み進めなくて2週間の返却期限の1日前に延長(+2週間)して、きのうの返却期限の1日前に読み終わった。こちらはそのあと、つまりおとといの夜から読み始めて、ずんずん読み進めることができて、この調子なら期限内に返せるかな?と思っていたら、上の子が学校から帰ってきて「自転車のかごがぶっ壊れた」というのでそれを直したり、義母から「コンピュータの画面がTVに表示されない」(ノートPCのディスプレイのバックライトがすぐ消えるようになってTVに出力するようになっていた(はず))と電話がかかってきて設定をしに(ついでに自分用にHDの中身の一部をコピーしに)いったりで、図書館の閉館時刻には完全にまにあわず、それでも「まあ、あしたの開館時刻まえにあるいは朝一で返せばいいか」と考えてとにかく寝るまでに(といっても24時はすぎていたが)読み終えた。つまり、上下巻あわせて600ページ弱をほぼ1日で読んでしまったのだ。「失われた宇宙の旅 2001」(400ページ強)とのこの違いはいったい何なんだ?
まあ、そのくらい面白かったのだろう。でも、「エンセイ・タンカド」なんて名前の日本人はいないだろうなあ。「トクゲン・ヌマタカ」はまだしも。あるいは、読んでいくうちにわかってくるお家の事情でそういう名前にせざるを得なかったとか(あんなに丁寧な説明はいらないと思うけど)?それに、あそこまでわかったらあとはわかるでしょう!ほんとに
「しっかりしろ!おまえたちは大学を出ていないのか(後略)」
だぜ。
ずんずん読めた原因は、ほかにもあるかもしれない。構成がうまいよね。現代的というかTV的というか連続ドラマ的というか。「このあとどうなるんだ???」というところで別の場面に切り替わっちゃって、ひとつまえの「このあとどうなるんだ???」が解決したと思ったらさらに物語が進展してまた「このあとどうなるんだ???」というところで別の場面に切り替わっちゃって、の繰り返し。そりゃ次が気になってやめられないわ。
あと、けっこう冗長なんだよね。それが物語の厚みになっているというよりも丸裸じゃないですよという程度なんだけど、そのぶん読むスピードは増すわなあ。
まあ、完全なエンタテインメントだよね。人間の原罪も、歴史の悲しさも、民族の苦悩もここにはない、そう言っていいと思うよ。