「無痛」(久坂部羊)を読む

無痛

無痛

いやあ、面白かった。ほぼ一気読み。展開がはやくていい。いきなりドカン。
描写がえげつないところが何箇所かあるが、えげつないのが苦手な人は気分が悪くなるんじゃないかと思うぐらいえげつない。
鋭い観察力で具合の悪いところがわかる医者と生まれつき痛みを感じない青年のお話。書評や宣伝などには、「見るだけで病気がわかる」というようなことが書かれているが、チラッとみるだけでわかるわけではない。じっくりしっかり観察するからわかるのだ。だから、ちっとも非現実的ではない。医者が普通にやっていることである。観察は診察の基本でしょう。
本物の幸福とは? - 主夫の生活に書いたことと関連していると思う。