を借りてしまう

借りているものが何もなくなって、とてもすっきりした気持ち(借金を完済した気分)で暮らしていたのに、流れで借りることになってしまった。
はじめは、子どもたちだけで自転車で図書館へ行こうとしていたんだが、そのうち雨が降り出してしまって、「お父さんつれてって」ということになり、3人でクルマで行くことになった。それが4時40分ぐらい。
そのとき俺は「バイオハザード0」をこれまた久しぶりにやっていて、セーブする場所を見つけてセーブするのに3分ぐらいかかり、家を出るのが4時45分ぐらいになってしまった。図書館は土日は5時までなのである。
こういうときにかぎって踏み切り待ちで踏み切りと直交する(線路と並走する)道路をふさいでとまっているわけわかっとらんオヤジがいたり、MaxValuの駐車場の「左折で出てね」という出口から右折で出ようとして手前の車線をふさいでいる横着グルマがいたり(右折で出ようとすると左に坂のアペックスがあって左から来るクルマが見えにくいのだ)する。そんなこんなで、いつもよりいくらか多いパッシングとクラクションの連打(直前まで「バイオハザード0」をやっていた影響もあるのかもしれない)で、何とか4時55分には図書館についた。
で、せっかく図書館に行ったのならなんか借りたくなるのが人情でさ。そこで、このあいだ、ここのコメントで少し話題に上っていた「ダ・ヴィンチ・コード」なる本を、遅ればせながら読んでみようかと思って英米文学の書架へ行く。するってぇと、おお、当然か?著者名順ではないか!が、俺は、その著者を知らない。しかたなく、「ア」から順番になめるように本の背を見ていく。時間がないので大いにあせる。で、あった。ご存知の方が多いと思うが、「フ」のところに。が、文庫版の「中」しかない。これではいかん。こういうものを(こういうものじゃなくてもだが)「中」から読む気にはなれねぇよな。
というわけで、テキトーにかつ無難にということで昔読みたいと思っていた「アトランティスのこころ」を借りてきてしまったのである。これまた、超久しぶりのスティーブン・キング
表紙や裏表紙を見てたら、「なんかこれ映画で見たかも」という気がしてきたのだが、まあいいや。お話ももうほとんど忘れてるし、本は本のよさがあるしね。映画では見過ごしちゃうようなことも、本だと親切に
そのとき、彼の指先はかすかに震えていた
みたいな感じに書いてあるからね。

アトランティスのこころ〈上〉 (新潮文庫)

アトランティスのこころ〈上〉 (新潮文庫)