『スリランカの赤い雨』松井孝典(著)★★★☆☆

前半は、スリランカとインドに降った赤い雨についての報告。
後半は、現在ウェールズ大学・大学院数学部の応用数学天文学教授のチャンドラ・ウィックラマシンゲ氏との対談。

地球の生命は宇宙からもたらされた、っていう説は昔から聞いていた。なので、それはいい。だとしても、それを事実として、それを前提にして議論が進められているのでびっくりした。
そのことを、下の子につたえると「え?そうじゃないの?」ってな感じに、平然としている、というよりも、{なに驚いてんの?}て雰囲気だったのに、もっと驚いた。聞くと、いま、個人情報流出で話題(わが家にもお詫びのお手紙きました)の進研ゼミの『チャレンジ』かなんかで、読んだらしい。そうか、おれは、高校で、なまじ、オパーリンだとかコアセルベートだとかって習ったもんだから、それが刷り込まれちゃってんだな。
まあ、それはいいとして、〈宇宙意志〉なんていうのがでてきて、ちょっとそれは食えねぇな、て思ったね。生命の種が地球にやってきて、それが地球で進化し、そしてそれを地球から送り出す、それがわれわれの使命だ、みたいに読み取ったけど、宇宙が生命にあふれているなら、なにも地球上のすべての生命がなくなったって平気だし、いや、地球以外の宇宙には生命がまるでないとしても(そんなことはありえないと思うが (cache) NASA「あと20年もすれば、地球外生命体を発見できる」)おなじである。宇宙に生命など必要ないではないか。
どうして必要なのかわかる人がいたら、ぜひ教えてほしい。