おばあさんにころばれる

(このカテゴライズも相当ムリあるな)
そういえば、きのう、平和堂なるぱーく店から帰ってくるとき、俺は、歩道を、ママチャリでのんびりと走っていた。本当にのんびりだったんだよ。だって、幅のせまい荷台に、ポイントカードを作ってもらったティッシュ5箱と、5袋入りインスタントラーメン2パックと、消臭ブルーダイヤ1.0kg2箱と、手間なしブライト詰換え用2袋などを買い物バッグに入れて、ロードレーサーのパンクした廃棄チューブの向かい合う点にそれぞれフックを取り付けた(したがって長さが円周の半分しかない)短いくくりひもで、きわめて不安定にくくりつけていたんだもの。ちょっとの段差によるショックや、横ゆれで、簡単に荷くずれしそうな状態だったんだから。
そこに、わきの家から、おばあさんが飛び出してきて(本当に走り出てきて)俺の目のまえでパタンと転んだんだ。転んだというと、ゴロゴロって感じがあるけど、そうじゃなくて、パタン。うつぶせで、両手はバンザイのような感じになってて、なんかヨガのポーズのようだった。靴が(黒のローファーだった)片方ぬげていた。
そりゃ、俺も、びっくりしてブレーキはかけたけど、その音にびっくりしてこけたとか、俺のプレゼンスそのものにおどろいて、という感じじゃなかったなあ。そのときはそう思ったけど、いま思うと、おばあさんが俺の自転車を視認するのと、俺がブレーキをかけるのと、おばあさんがこけるのが、ほぼ同時という感じ。もちろん、自転車とおばあさんの体はまったく接触していない。
当然「大丈夫ですか?|と声をかけたけど、おばあさんは、「私がなにも見ずにとびだしたもんでいかんかった。大丈夫だで、もういってください」と言うので、俺は「おだいじに」と言ってその場をあとにしたのであった。痛そうにひざをなぜていたけど。
そのころには、俺のかなりうしろを歩いていた人も、だいぶ近くまできていた。その人たちからは、ほとんど俺がばあさんをはねとばしてそのまま立ち去ったみたいに見えただろうなあ。